息子たちに伝えるハハオヤの雑記

30代の自分の日々を淡々と。20年後、30代になるムスコ達に向けて。

20180703 世界的デザイナー集団のシンプルな哲学

【振り返りと今後の方針】
1.会いたい人への道が拓けるタイミングは一瞬。迷わない
2.憧れと、地に足を付ける部分との切り分け
3.そして、自分の課題と他人の課題の切り分け

 

【本題】
世界的デザイナー集団の話を聞く機会がありました。
atelier oi (アトリエ オイ)

Projects | atelier oï, architecture and design

www.japandesign.ne.jp

 

彼らの美しいアートワークの写真を見ながらの
解説。

印象に残った言葉をここに綴ります。

とてもシンプルな哲学でした。

 

・デザイナーというよりはマエストロ(料理人)の感覚

・まず素材に惚れ込む。素材をどう活かすか。それだけを考える

・コンテクストの中でモノをつくる。建物を建てる
 美しい自然の中に無骨な建物は建てない
 徹底的に自然に馴染む美しい建物をつくる

・素材のアーカイブをつくる。いまは役立たなくても
 いずれどこかで役立つ


素材を強調されていた姿が印象でした。

素材、これは何においても言える話ですね。

目の前の製品、商材、情報、自分が関心を持つ場としては

ブランディングしたい職人…も素材。自分自身も素材かもしれない。


和紙や打刃物など日本の工芸技術を利用しての
アートワーク紹介も印象的でした。

彼ら自身、日本の素材に強く関心を抱いているそうです。


伺った後、暫くぼんやりしてしまうほどの、美しさを感じました。

良いものを見させてもらった。

できることなら自分でもこの世界観を造りたいのですが。

20180702 発信して良かった話②と丁寧に言葉を綴る効果

【振り返りと今後の方針】
1.自分の言動は深く考えられているか
2.どうあっても誠実、真摯な対応でいるか
3.自分のとっての優先順位の見極め。優先度が高くないものはいかに削っていくか(真剣に手段を考える)


【本題】
以前、発信の結果情報が集まってきた…という話を
描きましたがその続き、発信して良かったことその②です。

FBなどにちょこちょこ、「こんな工房に行った」
「こんな職人さんと話をした」と発信していたところ
本当に身近な友人から、
「自分はちょうどいま、百貨店で伝統工芸関係のバイヤーをやっている。
何かあなたにとって参考になる情報を共有することはできるだろうか」と。

びっくりしました。身近過ぎて、盲点でした。


相手も自分の発信内容を見ていたからこそ気づいたらしく。

丁度自分としても日本の富裕層、インバウンド需要での客層の
嗜好の他、物流としての百貨店の位置づけ、製品取扱い基準、今後の動向を
どう読むか…などなど、色々聞いてみたいことが沢山あったので
「近日是非、情報交換を!」と。

 

身近な知り合いほど自分の興味ごとについて深く語り合う機会は意外と無かったりするものだなと。発信を続けていくことの良さを体感するようになったので
今後も習慣として続けて行けると思います。

 

そういえば。
発信をする際…特に対個人に対して発信する際、
最近は特に自分が作り出すもの…手紙、レポート、メール一つでも…
丁寧に、心を込めて文字を綴ることを意識していました。

その効果…と言って良いのでしょうか。
「あなたの心は伝わったと思う」
「あなただからこの話をする」と言ってもらえることが増えてきました。
自慢したいわけではなく…素直に嬉しい。
しかもそういった嬉しい言葉は、自分が弱っている時に頂いたりするのです。ギリギリのところで、色々な方に救って頂いている。

 

実は最近、大きなミスを一つしました。
意図はしていなくとも結果的に、実に誠実でない対応を取ってしまい。
真摯に言葉を尽くして相手に謝りましたが…これっきりかもしれない、とは正直覚悟をしていました。


結論、相手は許してくださったのと、より今後、関係を築いていきましょうと
新たな展開に向けた話となったのですが…相手から来た返信の中にはこうありました。

 

「あなたが真剣に力を尽くしてきた姿を見てきた。
だから、多少なにがあってもあなたに期待をしているし信じている。
だから自分も、ここまで話した。」と。

 

ほっとしたことと、驚いたことと、ないまぜな気持ちです。この文は、今後凹んだ度、暫くの間、読み返すんだろうな…。

20180701 会社のファンづくりなんて難しい、と思っている方へ(事例のご紹介)

【振り返りと方針】
1.人と向き合うポイントを逃がさない。今ここで、と思ったチャンスでしっかり
2.心躍ることについてもとことん向き合う
3.少し調べるだけで、面白さはダントツに深まる

 

【本題】
自社製品、サービスを売るために、
「顧客をファンにせよ!」といった戦略が言われていますが
”とは言え、うちの製品でどうやってファンなんて作るのか…?”と
思われる営業担当者、広報担当者も多いと思います。特に、BtoCでないところなど。

(ちなみにファンの作り方、について語っているこの本、
 大変面白いです  http://amzn.asia/4VQgKN8

ですが、知恵を絞り、工夫次第でファンを作れるものなのだな…!と
感心・尊敬した会社がありましたのでご紹介します。

 

友安製作所

tomoyasu.co.jp

こちら、カーテンレールや壁紙などのDIY用品のECサイトを行っているところでです。

 

取扱製品は、

カーテンフック・ハンガーフック,丸カンなどの線材加工品
装飾アイアンカーテンレール,木製カーテンレール,アクセサリー
既製カーテン,オーダーカーテン,ローマンシェード
カフェカーテン,カフェシェードなどのファブリック商品
ステンドガラスフィルム
断熱エコフィルム
オーニング,日よけ商品
ウォールステッカー
モザイクタイル
壁紙
塗料
病院用,業務用カーテン,カーテンレール
ビニールカーテン,間仕切り
鳥害,転落防止などのネット(網)商品
電動カーテンレール
床材

一見したところ、BtoB製品が大半そうな。


これでどの様にファンをつくるのか?というところは、知恵を絞っていらっしゃいました。

 

DIYブームを捉えての、DIYカフェを開店(大阪と東京)

tomoyasu.co.jp

tomoyasucafe.shopinfo.jp

ここでは、DIYワークショップの他、ECサイトで取り扱う製品の実物を確認したり、インテリアのアイデアを体感したり、一通りの体験のあとは、カフェで食事もお茶もお酒も楽しめる。このカフェがDIYファンには人気だそうです。


ここまで思い切った投資と戦略、素晴らしいと思います。
正直、こちらの会社の売上高比率としては
主たる収益源はBtoBの割合が大きそうな気がします。

ですがBtoCのブランディングができるポイントを捉え、
ファンづくりにここまで投資されてがっちり固定ファンを掴んでいる。
世間的にもポジティブなイメージですし、ここからBtoBに向かう場合もあるでしょう。

朝から面白いものを拝見させて頂きました。

 

ちなみにこちらの会社、staff紹介も面白いです。
多分スタッフの大半は日本人だと思うのですが…あだ名…?

tomoyasu.co.jp


最近の個人的な発見としては、
遊び心あるクリエイティブな会社はstaffの顔が良く見えている
というところです。面白法人カヤックしかり。主観です。

www.kayac.com

 

20180630 自分のやりたいこと/興味ごとを発信して良かった出来事①

【振り返りと方針】
1.会いたい人には無理してでも会いに行く
2.想いについても素直に誠実に、ぶつけにいく
3.その時点での意見が異なっていたら、礼節をもって教えを乞う

(takeのみならず、今の自分ができる最大限のgiveも意識して)

 

【本題】
唐突ですが、
①自分の興味範囲について発信を続けた方が良い
②やりたいことは口に出し続けている方が良い

 

というアドバイスはよくよく聞くので
細々とながらも自分も続けています。
そしてその発信の結果、
恩恵を受けることが少しずつ…少しずつ増えてきました。

そして昨日も、今の自分にとって
本当にありがたい学びを2つ。

 

ひとつめは、以前より飲み友達的にお付き合いさせて頂いている
ある工芸メーカーの経営者さんより。

もとから工芸業界を立て直したい!という発信を自分が日頃から行っているのを存じ上げている方でした。

 

加えて昨日は特段、他愛もないやりとりをしていた中、
一つ、真面目に自分が立てた仮説と想いをぶつけてみました。

もしかしたら煙たがれるかもしれない…というちょっとした躊躇と、
自分なりに100%で考えた結果での想いではあるものの、現場を知る相手にとっては
不勉強に見えるだろうことは承知の上で、恥をしのんで。

 

その結果、その方も
とても丁寧に、現場の実態、今の自分の仮説に足りないところ、そして
工芸メーカーの立場から考える、自分の様な立場の者にサポートして
ほしいことや要望を、丁寧に返信してくださいました。

 

思ってもないことで。
しかも大変にお忙しい方が時間を裂いてくださり解説くださったことが、驚きでした。
そして、恐縮であるとともに心から心から、ありがたく。

 

その方は東京が拠点ではないので、いらした時に今回の話については解説くださるとのこと。本当にありがたいです。


次回、本件について詳しくお話頂ける時間を頂戴するまでに、
現時点で頂いた情報も経験値も磨いておきたいなと。
(やはり、あまりにも世間知らずだったので)


そして先方からgiveしてもらう事、量が圧倒的に多い今の立場ですが、自分ができる最大限のtakeで御礼をしたいなと、それについても考えておこうと、
自分の中のタスクがひとつ、増えました。


学びの2つ目は、明日綴ります。

20180629 地域のアイデンティティを紡ぐアンテナショップ―うなぎの寝床さん

【振り返りと今後の方針】

1.言葉の精度にこだわる

2.自分の中で最高峰のものにこだわることと、こだわらないことを明確に

3.言葉は、着地を決めて発する…

 

【本題】

最近、地域の良いものを紹介するアンテナショップ、というものが

流行りの様な、あちこちでオシャレなお店を見かける様になりました。

 

その中でも、地域のアイデンティティを発信する、という使命を明確に、そして

ロジカルに掲げているショップが九州、筑後にあります。

一部のローカル好きには有名すぎるほど有名な、

うなぎの寝床、さん。

福岡八女 うなぎの寝床 | 九州ちくごのものづくりと、地域のアンテナとして。 | 泊・買・遊・見 |

彼らの志と哲学は、数多あるアンテナショップの中でも群を抜いています。

コンセプトなど、すごいんです。

福岡八女 うなぎの寝床 | 九州ちくごのものづくりと、地域のアンテナとして。 | 泊・買・遊・見 | コンセプト

 

本店に伺うことを憧れていたものの

なかなか現地には行けないな…と思っていたところ、

東京 世田谷ものづくり学校にいらっしゃいました。

f:id:sanaina99:20180630162139j:image

どのようなものを売っていらっしゃるか、そしてスタッフの方とも

直接お話もしてみたいと思ったので、合間を縫って本日、行ってきました。

 

彼らの一番のウリである もんぺも試着してみたかったのですが

時間無く、ひとめぼれしたTシャツだけ購入。

実直に作られたものを厳選して取り扱っている様子でした。

shop.unagino-nedoko.net

ちなみにこの写真の方に接客して頂きました。

 

短時間ながら店舗にいて感じられたのは、

彼らが特に推薦している久留米紬(もんぺの生地にもなっています)

の特色、作るまでの工程、を丁寧に丁寧に説明していた様子。

久留米紬をつくるための道具や紬になるまでの糸を展示していたり、

丹念に撮影した作り手の様子を店舗内で動画で流していたりと。

 

うなぎの寝床、さんの色合いがしっかり出ていらっしゃいました

(他の出展社とは明らかに空気感が異なる…)

店舗の様子を少しでも体感できてよかった。店員さんとも製品についてお話を

伺ったり。

最後は、自分が関わっている団体の活動…手仕事を映像等で残し、

紡いでいったり、ものづくりに興味がある若者を後継者不足の産地に連れていく

ツアーなど実施をする予定であったり…の話も少しして、何かどこかでご縁があれば

と、店を後にしました。

 

ほんの少しの滞在でしたが、面白かったです。うなぎの寝床さん。

今度は本店に、もんぺを買いに。

そしてこのような、地域のアイデンティティを継ぎ、発信していく人達―やり方は物販、情報発信、など様々ですがーが相互に繋がり、相乗効果で発信力を高めていくこともできそうだし、それをしたいなと。

 

このイベントは7/1までやっているそうです。

ご興味のある方は、是非。

 

 

 

 

 

20180628 考える→行動に移す、の割合について

【振り返りと今後の方針】
1.反射的に返答しない
2.自分の状態を、一度、俯瞰する
3.俯瞰して、課題を概念化する

 

【本題】
1か月ほど前に、初 大学講義を行ったのですが。
大学生の方々が講義についてのレポートを書いてくださり、
その添削を最近行いました。

 

添削とはなんぞや…こんなコメントで良いのか…と
恐縮に思いながらも、今の自分が書ける100%でコメントを
ひとつひとつ書かせて頂きました。
手を抜いていないということだけは自信もって言えます。

 

レポートを読んでいて一つ、考えたこと。

 

レポートでは、
今の工芸が抱える課題…販路開拓、後継者育成問題などについて
解決策を述べる内容となっていました。
どの解決策もそれなりに的を射たものでした。
どれを選択しても、何らかの解決には繋がりそうです。

 

そこでふと感じたのは。

学生の方々でも有用に思える解決策をこれだけ講じられるのに、
なぜ工芸が抱える課題は解決されていないのか。

 

それは結局、
「考える人」は世の中に多数いても
実際「行動に移す人」が少ないんだろうなと。(これは個人の問題)
あと、「(多くの人が)行動したくなる動機orメリットが少ないのだろうな」とも。
(これは工芸側の問題。魅力の発信がまだできていない、など)

工芸の話で限っていえば「行動に移す人」は何割でしょうか…1割いれば良い方…?

1割以下……?

 

レポートを読ませて頂き
改めて基本的なところに気づく機会をもらいました。

 

ちなみにレポートの添削では、
大学生の方々にも是非「行動に移す」ところまで踏み込んで考えて頂けると嬉しいなと思い、全てのレポートに対して、「ではあなたなら、どう動きますか?」といった類の投げかけをさせてもらいました。


彼らから、いずれかの機会に返事が頂けると、とても有難いです。

20180627 トヨタLEXUSの特別プロジェクト(NEW TAKUMI PROJECT)を見て心躍った話

【振り返りと今後の方針】
1.外から影響を受けて上がったモチベーションを、「目の前のやるべきこと」に対して投下するスピードが早まり効率的になってきた(この調子)。よりスピードを意識して
2.鳥の目→虫の目、に視点を切り替えるスピードもより速く
3.何はともあれ、休息(身体も心も)はきちんと取る…

 

【本題】
昨晩、とても嬉しい知らせを聞きました。

 

国内車のラグジュアリーブランドLEXUSが毎年支援している、
LEXUS NEW TAKUMI PROJECT をご存知でしょうか?

LEXUSが47都道府県から約1名、新進気鋭の若手職人を代表として選抜、
彼らそれぞれの技術を生かした新製品作りをサポートするという取組です。
くまもんを手掛けた、かの有名な小山薫堂さんが監修。
https://lexus.jp/brand/new-takumi/

 

昨日、2018年度の対象者が発表されました。
https://lexus.jp/brand/new-takumi/2018/

 

知り合いの職人さんがお一人、選出されることは知っていたのですが…
ずらりと並んだ名前を見て、びっくり。

数か月前にお話を伺ったあの方、半年前に工房で語り合ったあの方もいる…と、

お名前を存じ上げる方が何名も。

 

みなさん、本当に素晴らしい…!

 

確かに存じ上げているみなさん、
高い志をもって仕事に取り組んでいらっしゃる方々ばかりなのでTAKUMI PROJECTに選ばれるのも納得。おめでとうございます。

 

…と、ここで思うところが一つ。
このTAKUMI PROJECT、有名なクリエイターの方々が関わっていらっしゃったり、
LEXUSが大々的に広告を打ったりと、華々しい舞台ではあります。

 

が、選出された方々にとって、打ち上げ花火、にならないだろうか…とふと。

要は、一回限りの夢の舞台、といったイメージ。

 

なぜならこのTAKUMI PROJECT、過去数年前から毎年続いていますが、
これまで選抜された職人方のその後の活躍が…いまいち見えてこないのです。

もちろんこのプロジェクトをきっかけにご活躍の幅が広がっていらっしゃる方もいる様に見えますが、その様な方は、少数に感じ…。


このプロジェクトの機会を単発で終わらせるか、

今後の個々人の活動のステップアップとして有効活用するかは本当に、個人個人の力量だなと。


是非今回選出された方々には、あくまで将来に向けたステップの1歩、という位置付で楽しんで頂きたいな…と、僭越ながらも感じました。

 

そして最後に。
この知らせを伺って心躍った…と同時に、自分の身も引きまり。
自分も早くみなさんと肩を並べる様になりたいなと。がんばらんと。

 

その為に、特に企画ごとについて、目の前の仕事一つ一つの精度とクオリティに妥協せず追い求めていこう…思った次第でした。