子どもたちに正しい体験をさせるということ
少し前に、硯(すずり)職人さんの話を聞く機会がありました。
職人さん曰く、小学校の習字教育は間違っているとのこと。
一番すりにくい形の硯を使って、間違った墨のすり方をしてるとのこと。当然墨も綺麗にすれるわけなく、時間だけがかかり、その苦行 笑 のせいで習字を嫌いになる子どもも多いとか。
そしてその場で正しい墨のすり方を実演してくれました。すると不思議なことに、力を入れなくても短時間で綺麗な墨が完成。
これはすごいなぁと見ていて素直に感動しました。(ちなみに正しい墨のすり方は、水を窪みのところに溜めてその水を平らなところに墨で引っ張ってくるやり方ではなく、平らなところにスポイトで2,3滴水を垂らして、それで墨をするのだとか。すっている途中、音が変わるところが丁度良いタイミングなのだそう)
で、これを見て思ったのが、子どもたちには正しい経験をさせたいなぁ…ということ。
私は何を隠そう小学校時代の習字がきっかけで習字が大っ嫌いになったクチで、今日までなるべく筆を使う機会を避けてきました。
が、もしかしたら、こんな風に墨のすり方を教えてくれる人がいたら、自分は今でも習字をやっていたかもしれない…少なくとも、習字に苦手意識は持たなかったかもしれない。
習字に限らず、子どもたちには正しい経験をさせたいと強く思います。沢山の経験を積み重ねた後…自分がどういった道に進みたいか、その選択肢は子どもたち一人一人が自分で決めていけば良いはず。
しかし、入り口で、誤った経験をしてしまうと、そもそもの子どもたちの選択肢を狭めてしまう気がしてすごく勿体無いなぁ…と。(誤った経験、の定義も難しいのだけども)
子どもたちに色々と体験をさせる場を設けられればなぁと思っています。幼稚園〜小学校低学年くらい…まだ、嫌がらず親と一緒に出かけてくれる年齢かつ、色々なことが自分1人でできる位にまで成長した子たちを主役として。
例えば、先程の硯でも楽しそう。
硯で墨をすって、筆でアンパンマン書いたりお絵描き大会とか。
ここまで考えると、陶芸ワークショップとか絵画教室とか既に色々な体験教室があるので、まずはそこに行くのも良いのかもしれないといつも思う一方、既存のワークショップには心惹かれるものが少ない印象もあります。
惹かれない理由はなんだろう…。
単発で終わるものが多いから?
子どもたちに体験させた時の費用対効果が見えにくいから?
今のところはっきりしてません。
ここのところはまだ、自分の中で言語化が必要なようです。もし自分が何かワークショップを企画するのならば、ここのところをはっきりさせないとコンセプトが成り立たないなぁ。
各地で行われているアートイベント。閑散期の理想の姿。
大地の芸術祭の里 キナーレに行ってきました。
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/echigo-tsumari_kouryukan_echigo-tsumari_exchange_center
アートイベントが色々と地方各地で行われてるようです。個人的にはとても好きな取り組みだし、それを目当てに旅に出たりします。
一方、色々とアートイベント開催後の課題も色々と聞こえてきたり。
今日行ったキナーレは、施設に地元の人のための銭湯と併設されているなどの工夫…地元の人たちが気軽に訪れることができる雰囲気づくりがされていて、すごく素敵だなぁと思いました。アートイベントに興味ない人でも施設を利用できて、地元にしっかり溶け込んでる気がしました。
(現に、地元のおばあちゃん達が施設のベンチに座って談笑してたり、近くの保育園の子どもたちが公園がわりに遊びにきてた)
幾つかアートイベント閑散期の施設に行ったことがあるけど、こんなに地元の人が溶け込んだところは珍しいんじゃないかなと思いました。
こんな感じのところがもっと増えたらいいな。
地方創生で思うこと
前段として。
とりあえず、自身の思うこと・を発信していくと何かしらチャンスに恵まれるんだな…ということを最近実感しつつあるので、なるべく沢山、発信することにしました。目標、毎日ブログ更新!新年度から頑張ります。
と、決意表明したところで早速前倒しで実行。
いま、越後湯沢にきてます。
旅は好きなのと、事情あり、最近は国内に限りで旅行を良くしてますが、地方に行くたび、普段、自分が住まう関東近郊と、地方の差を感じます。
駅前の一部が繁盛している一方、少し車をとばすと、住宅もまばらな山間地域であったり、日中でも出歩く人が少なかったり。
地方創生、とあちこちで夢のある取り組みの様子を聞きながらも、実態はそれらがなかなか進捗しない…と聞きます。
自分の場合は旅がきっかけで、各地方に行ってみると…地方創生の各種取り組みが、難しい理由がなんとなく分かる気がします。
なんというか…圧倒的な、各地各地にある、住まう人々の日常感の積み重ね。その空気感に気圧される感じ。
人はみんな、日常を積み重ねて生きてます。各地方の方々の、その日常を抜本的に変えられるのかどうか、それを受け入れていただけるかどうかが、地方創生が成功するかのキーになるのではと感じます。よほどのインパクトが必要なのでは…。そして一方、そこに住む方々はその変化を望んでいるのか。
地方創生って、突き詰めると結局は、当事者となる人達の習慣を変えられるのかどうか、なのかなと思いました。うまく語源化できてないし、この考えも間違ってるかもだけど。
近況
先に宣伝!
http://www.takaoka.or.jp/news/archives/7163
産業観光、に焦点あてた先進的な工場とのこと。職人さん目線で工場見学もできるし、手作り体験(大人も子供も!)もできるし、美味しい富山ごはんが食べれるカフェもあるし、地元民おすすめのお店、観光スポット情報も集まるブースもあるとのこと。
社長ご本人から新社屋の魅力について話を伺う機会がありましたが、これは1人でいっても夫婦でいっても家族連れにとっても(つまりは誰が行っても)絶対面白い!!!私は、今年中に行きます。(断言。)
さて、
昨日、今日と、すごく幸運なことに、興味がつきない分野のセミナー(伝統工芸、手しごとの話)に行ってきました。
この日をどれだけ待ちわびてたことか!
一つのセミナーでは、人を育てる、という観点から伝統工芸の話を伺え、もう一つのセミナーでは観光産業という観光から話を伺え…。
純粋に自身のパワーチャージになったし、とにかくワクワクが止まらなかった!
これで3月も乗り切れそうです。
あー楽しかった!!!また話、伺いたいなぁ…。(どちらとも…)
https://m.facebook.com/events/3832833353894
https://m.facebook.com/events/1705586899732654?acontext={"ref":"104","action_history":"null"}&aref=104
読書メモ&工芸関係 経営とデザインの幸せな関係
感想
・工芸振興に力を入れてる中川政七商店の社長が、これまでの企業コンサルティング経験を基に、ものづくり企業の再生コンサルティング手法&ブランディング手法を、知見のない人でも分かるように一つ一つ丁寧に書き纏めた本。
・ものづくり企業…特に中小零細企業で、売上低迷に苦しんでる所はまず読んで、自分で実践してみるのが良いと思う!ほんとに!!
この手法の通り素直に試してみれば、自社を冷静に見つめられるキッカケになるのでは…。
・ものづくり企業の再生、というキーワードが個人的にホットなので、最近読んだ本の中で一番どんぴしゃ。でも、ハマらない人にはハマらないかも…。
メモ
・ 大きく分けて以下2分野に分けられた内容
①企業コンサル(財務面からの把握、経営計画策定、商品在庫把握のポイント、原価率から見る価格決定のポイントなど)
②ブランディング(ブランドのストーリー作り、商品政策、知財、デザイン、広告設計のコツなど)
あと中川政七商店の社長とPRのプロの方との対談。
①だけの本、②だけの本は世の中にたくさんあるけど、①②揃った本はなかなかないんじゃないかなと思う。
・①②ともに、初歩の初歩から、丁寧にやり方や著者の経験踏まえたポイントが記載されてる。ほんとに分かりやすい。
【読書メモ amazon audible】日本人だけが知らない戦争論
感想
・トンデモ本かもしれないし、本当はどうかわからないけど。戦争は誰によっておこされているか、なぜ戦争はおこるのか、誰が徳をするのか、を滔々と語った本。audibleで無料で聞けるなら良いかな。ちなみにイスラム国とかの話は一切出てません。表紙と中身にギャップあり。
メモ
・戦争をおこすのは金融資本家たち。儲けたいがために裏で糸を引く。
・第一次世界大戦も、アメリカ独立戦争も、フランス革命も、イングランド革命も、全部金融資本家によりおこされたもの。
・その根拠は…と色々解説。
・その時代ごとのリーダー、ヒーロー、立役者は、革命や戦争が起きると必ずといっていいほど暗殺、錯乱、死亡する。(アメリカ大統領、クロムウェル、etc etc)それは、金融資本家たちによって暗殺、毒薬を盛られたりなどにより潰されているからだ、との解説。
歴史を新たな視点から見られてこれはこれで面白い。