五島美術館 七宝焼展について
五島美術館、とても好きな場所のうちの1つです。
閑静な住宅街を歩いていると急に出現する美術館です。ロケーションがまたいい…。
で、そこでとても興味惹かれる美術展がやっていることを最近しりました。12/3までとのこと…。見に行きたい…。
七宝、最近とても心惹かれる工芸品の1つです。あの艶やかな美しさ、まさに「七宝」の名前の由来の通り。(金、銀、瑠璃、瑪瑙など、仏教上の七つの宝に比肩する美しさをもつことからその名が由来しているそう)
かつては京都、山梨、石川、東京などでも七宝は盛んだったそうです。
が…「一子相伝」「他言無用」というしきたりに阻まれ、現在では「尾張七宝」のみになったとか…。
最近読んだ本に七宝職人のインタビューが載っていましたが、
そこにはこう書かれていました。
「今の日本のせわしないリズムに七宝は耐えられない。」
(なぜなら完成までにかなりの時間を要するため。例えば花瓶1つでも3年はゆうにかかるとのこと)
これ、どの工芸品にも共通する課題ではないかな…と。
このセリフを読んで、では工芸品の精度をとことん高め、ハイブランド、ラグジュアリーに転換していくのか、もしくは工程を簡素化などして廉価版をつくっていくのか、どちらが正しいのだろう…と、ふと考えました。
きっと工芸品と産地の特色により、打開策は違うのだろうけれど。
ともかくも、この展示会、とても楽しみです。会期中になんとか行きたい…!