20180618 お勧めの書籍(工芸、民藝関係)について「二十一世紀民藝」
【振り返りと今後の方針】
1.手がけること一つ一つ、本質、を捉える
2.ひたすら真摯に丁寧にやるべきことをやる
3.全てを自分で行おうとしない。本質を見極めて、手を借りるところは借りる
【本題】
最近の、自分の精神安定剤と化している本について、書きます。
二十一世紀民藝 http://amzn.asia/1XMEXM9
大分マニアックに見える本ですが。
内容は、ある一人の輪島漆器の塗師の方が、自らのものづくりの経験を通して感じること、日々のくらし、体験を真摯にしたためているものになります。
自分にとっては久しぶりに、一つ一つの文が心に染みわたるような書籍でした。
民藝ブームがおきて久しいですが、なぜそれが起こったのか。
それについて筆者は、民藝を通して自然の素材に触れる…木から採取した漆という素材、漆器や土でできた陶器etc…ことで、自然への憧れを満たしているからではないか…という仮説を説いています。
確かに民藝品、手仕事品に触れる時、自身がモノの触感…で感じる懐かしさ、愛おしさには、郷愁の念といったイメージの他、モノを通して感じる自然っぽさ(陶器の温かみや、時に素材のざらっとした素朴な粗さなど)に惹かれる部分もある気がしています。
自分が民藝品、手仕事品に惹かれる理由(しかもうまく言葉に現せなかったもの)を見事に誠実に言語化している書籍なので、とても心地良いのかもしれません。
人に薦める部類の書籍かというとそうではないのですが…気ぜわしい日々を過ごしているからこそ、この書籍を一ページ一ページ、丁寧に読み進めることが自分にとって何よりも贅沢な時間です。