20180603 地域メディアの原型と思われるもの 北秋田市の文集「母の実」
【振り返りと今後の方針】
1.全ての情報から一度離れる時間をつくる
2.考えを深めることと俯瞰すること
3.じっくり相手を眺める時間をつくる
【本題】
婦人生活記録文集「母の実」という文集があるそうです。
1961年より続く文集で、農村で生きる女性達が暮らしの出来事や悩みを自分の言葉でつづった本。
50~60年代、東北の農村では同様の生活記録運動が活発だったそうですが、
それが今でも続いているのは珍しいとのこと。
今や各地域において、ローカルメディアといった部類の活動が活発ではありますが、
この「母の実」というものは地域ローカルメディアの原点の様に感じます。
「母の実」には農村における日々の母達の暮らし、悩みから
当時の村を動かす問題提起まで、幅広い記事が書かれていたそうです。
この文集を踏まえ、
自分の想いを形に表し(文字におこし)、伝えたい…という想い、
根源的な欲求…はいつの時代にもあるのだなと感じます。
そういえば北秋田出身の自分の祖母も、入会していた婦人会にて、
一生懸命会報を作成していた後ろ姿を、子どもの頃の記憶として思い出します。
祖母も何かを、周囲に伝えたくてたまらなかったのだなと。
きっと、
何かを作り(文字をおこしたり)、人に伝える…といった行為は
今後も行われ続けると思いますし、
数十年後、どういった形でそれが行われているのかが空想します。
ここまでSNSが発達したので、もう名もない個人でも、自分の想いを発信する
といったことは今後無くなることはないのだろうと。
どういった形で発展を遂げているのか…予想はつかないのですが。
「母の実」の編集長の方が、あるインタビュー記事で
こうおっしゃっていました。
>書くことは考えること。それは自分にとっても地域にとっても、大きな力になるから。
本質をついていらっしゃる、誠実な言葉だと感じました。