江戸下町伝統工芸館でのボランティア その2
掲題の件、続きです。
もう一つあった、個人的にとてもいい体験をしたと思ったこと。
当日、その工芸館で工芸体験がありました。
東京銀器(という名の、伝統工芸品があるのです…私も知りませんでした…)を製作する職人さんによる、本物の銀を使った栞作り。
栞型になっている銀をトンカチでたたいて模様をつけたり、磨いてみたりする作業なので比較的簡単なのですが、何が良かったって、まずは銀を磨く作業をしたときに感じた、銀の美しさ、煌めき。
銀器って、なんだかくすんでいるものばかり見ていたイメージでした。例えば博物館とかで。
でも、丁寧に磨いた時の美しさといったら…!!!これはハマる!と思いました。栞というほんとに小さな面積での体験でしたが、古今東西、銀食器が昔から好まれる理由が分かった気がしました。自身も銀製ぐい飲みなど手に入れて、きちんと磨いたものでチビチビとやっていきたいものです。
もう一つ、体験を担当くださった職人さんが、とても真摯で熱意のある素晴らしい方でした。自身の手掛ける工芸品、および工芸業界の将来を憂いていらっしゃり、現状打破の為に自身でできることは何でもやろうという気概をお持ちの方でした。
お話についても、銀や銅、錫などの金属の違いから東京各地の地名の由来と工芸の関係についてなど多岐に渡り、とても興味深い内容を沢山お伺いすることができました。
最近、ありがたいことにこういった真摯な職人方とお会いしてお話しできる機会があるのですが、皆さんに共通して感じることが、どなたも博識で話の展開の仕方が上手いなぁ…ということ。伺っているだけでも勉強になります。
とはいえ、この方も、自身で情報発信は色々と行っているものの、まだ試行錯誤されている部分もある様。こういった前を向き、自身の力で進まれようとされている方々の力に自分が少しでもなれたら…いや、なりたい、と改めて感じました。
できることを、焦らずひとつづつ進めていこうと思います。